自動楽器とオルゴールの歴史博物館(博物館紹介)

 ―オルゴールにみるオーディオ楽器の歴史と音楽文化―

(現在作業中)

はじめに

大型の古典オルゴール
音のメカニズム

  前回は世界の楽器に関する博物館をみたが、今回は自動演奏楽機とオルゴールの博物館について紹介することにする。18世紀にオルゴールが発明される前は奏者が楽器を演奏するのを直接聞くしか音楽を楽しむことが出来なかった。しかし、このオルゴールと蓄音機の普及によってどこでも音楽演奏を聞くことができるようになった。オルゴール機は、元々、寺院の時計台における時報機能を応用する形を進化させたもので、金属片をピンで弾いて演奏音を楽しむ自動音楽機器として発達した。19世紀後半のヨーロッパでは、レストランや酒場で演じるポピュラーなオーディオ機器として重宝され、手軽に音楽を楽しむ文化として広く普及したという。その後、エジソンの発明により生まれた蓄音機は実際の演奏を録音する形で音楽を再生、オルゴールに替わって進歩した自動音楽機器として発展してきている。一方、オルゴールは、独自の音色と手軽な小型形状、魅力的な装飾から現在でも人気のあるアイテムとなって人々に愛されている。

近年のオルゴール

 一方、この機器としてのオルゴール生産をみると、当初はスイスの時計工業の伝統から始まったものとされる。日本では、諏訪の時計づくりの下で、この技術を導入する形で高度に発展した。そして、戦後の70年代には世界市場で8割まで占めるまでに成長している。日本における精密工業の受容と発展の系譜がオルゴール製作の中にも生きたといえるだろう。また、日本人のコンパクトな音楽機好みにも促され、各地には、店舗兼ねるものも含めると驚くほどの数のオルゴール・ミュージアムが作られており、観光客などの人気の的になっている。これらオルゴール博物館には、歴史的なオルゴールから現在に至る機能的で美しい音色を放つオルゴールまで数多く収蔵・展示されている。
 今回の博物館紹介では、こういった背景を踏まえ、全国にある有力なオルゴール博物館の収蔵・展示の内容を解説すると共に、音楽演奏機器オルゴールの発展の歴史、日本におけるオルゴール産業の展開と企業活動について概観してみる。

<日本にある主要なオルゴール・自動音楽機の博物館>

♣ ミタカ・オルゴール館

所在地;東京都三鷹市上連雀2-2-5 ポリフォニー三鷹3F  Tel. 0422-26-8121
HP: https://mitakaorgel.jp/

ミタカ・オルゴール館

 → 東京三鷹にあるこのミタカ・オルゴール館は、19世紀の各種オルゴールを所蔵・公開し、その音色を解説つきで楽しめる音楽博物館である。展示されているのは。収蔵・展示されているのは古典的なシリンダーオルゴール、ディスクオルゴール、オートマタ(からくり人形楽器)、手回しオルガン、自動演奏楽器、蓄音機しているなど約50台で、そのほとんどが演奏できる状態になっている。そのオルゴールの実際音色や仕組みを体験できる。古典オルゴールは櫛歯を弾いて音を出すという仕組みで、現代のオルゴールと同じだが、デザインも大きさも大きく異なっているのがよくわかる。その仕組みを目と耳で理解し、19世紀の音色を直に味わうことができるのが魅力の一つという。

館内の古典オルゴール
ピエロのオートマタ

・参照:ミタカ・オルゴール館 (| アイエム[インターネットミュージアム)https://www.museum.or.jp/museum/17649
・参照:ミタカ・オルゴール館 | みたか都市観光協会https://kanko.mitaka.ne.jp/docs/2014102200303/
・参照: ミタカ・オルゴール館 (銭湯 & せんべろ 探訪)https://ameblo.jp/legelege1215/entry-12862595956.html

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♣ 民音音楽博物館 自動演奏楽器室(オルゴール楽器室)

所在地:東京都新宿区信濃町8番地
HP: https://museum.min-on.or.jp/

民音音楽博物館

 → 民音音楽博物館は東京・新宿区にある民音文化センターに併設された音楽博物館。この中には貴重な古典ピアノをはじめオルゴール、民族楽器などが展示されていて、実際に演奏も行われており、それぞれ音色を鑑賞できる。この中でも、アンティークなオルゴールの展示と実演もみどころのひとつである。1897年製のディスク型オルゴールのキング・オブ・レジナは大判のディスク(鋼鉄製の円盤)を使った重厚感と迫力の自動演奏が楽しめる。また、コテージ・オーケストリオン(1900年頃)、スストリート・オルゴール「フェアリーテール・オルガン」なども魅力の収蔵品である。

自動演奏楽器室
民音のオルゴール

・参照:生活を豊かにする音楽と楽器の博物館(博物館紹介)https://dailyblogigs.com/2026/03/23/ongaku-to-gakki/
・参照:歴史的価値の高い鍵盤楽器が並ぶ「民音音楽博物館」https://member.jp.yamaha.com/topics/myujin/2015/wm-8320
・参照:ストリート・オルガンコレクション(民音音楽博物館) https://museum.min-on.or.jp/collection/detail_D00006.html
・参照:生活を豊かにする音楽と楽器の博物館(博物館紹介)https://dailyblogigs.com/2026/03/23/ongaku-to-gakki/

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♣ 堀江オルゴール博物館 

所在地:兵庫県西宮市苦楽園四番町7-1 Tel. 0798-70-0656
HP: http://www.orgel-horie.or.jp/main/

 → 堀江オルゴール博物館は、堀江光男氏(又永化工(株)創業者)が世界を周り収集した19世紀から20世紀初頭にかけて製作されたシリンダーオルゴールやディスク型オルゴール、自動演奏楽器を360台余りを収蔵し公開している。展示品のなかには、ロシアのロマノフ王朝の最後の皇帝であったニコライ2世愛用のシリンダーオルゴール、アレクサンドラ皇后のディスクオルゴール、ドイツの城で使用されていたという自動演奏楽器「3台バイオリン」など貴重なものが含まれている。なお、博物館の建物はクラブ化粧品の中山太一氏が建てた太閤閣の跡地を購入し建てられた住宅で、1987年に兵庫住宅100選にも選ばれている貴重な歴史建造物。
・参照: 蔵出しの逸品 堀江オルゴール博物館 ロシア皇帝夫妻のオルゴール –( YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=TkBKm1FkijQ
・参照:堀江オルゴール博物館 – [西宮ペディア]・西宮流) https://nishinomiya-style.jp/glossary/orgel-horie-teien
・参照:堀江オルゴール博物館で(hoyusoのブログ)https://ameblo.jp/hoyuso/entry-12941673048.html

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♣ ニデックオルゴール記念館 「すわのね」

所在地:長野県諏訪郡下諏訪町5805 Tel. 0266-26-7300
HP: https://suwanone.jp/

 → オルゴールのパイオニア ニデック(サンキョー)が運営するオルゴール博物館。諏訪の精緻なものづくりの伝統を世界に発信するオルゴールミュージアムとして知られる。「すわのね」という名称は、諏訪のまちで奏でられ愛される「音色」というイメージで命名されたとされており、現代のオルゴールとアンティークな音色の両方堪能できる。また、オルゴール組立体験などもできる工房もある。

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♣ 京都嵐山オルゴール博物館

所在地:京都市右京区嵯峨天龍寺立石町1-38 Tel. 075-865-1020
HP: https://www.orgel-hall.com/

 → スイスのオルゴールメーカー、リュージュ社の創業家ギド・リュージュが収集した世界有数のオルゴールコレクション(「ギド&ジャクリーヌコレクション」)を引き継いだ博物館。そのコレクションを合わせた総数2,000点の中から150点余りを展示している。時期により展示内容を変更しながら解説・実演をしている。コレクションの中には「世界最古のオルゴール」世界最古のオルゴール「ナポレオンの嗅ぎタバコ入れ」などをはじめとしたオルゴール史上非常に重要な作品も含まれている。そのほか、初期のオルゴールの小型宝飾品、オルゴール内蔵のからくり人形(オートマタ)など各種貴重なオルゴールを楽しめる施設となっている。
 主要な古典作品には、上記のほかレジーナ オートチェンジャー No.35、スネークチャーマー、シンギングバードケージ、エクリヴァンなどがある。

・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | スポット一覧 | 京都府観光連盟公式サイト https://www.kyoto-kankou.or.jp/info_search/3691
京都嵐山オルゴール博物館|【京都市公式】京都観光Navi https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=11&tourism_id=793
・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | シンギングバードケージ https://www.orgel-hall.com/rgb0007.html
・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | スネークチャーマー https://www.orgel-hall.com/raa0016.html
・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | レジーナ オートチェンジャー No.35 https://www.orgel-hall.com/amd0012.html
・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | スポット一覧 | 京都府観光連盟公式サイト https://www.kyoto-kankou.or.jp/info_search/3691
・参照:京都嵐山オルゴール博物館|【京都市公式】京都観光Navi https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=11&tourism_id=793
・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | シンギングバードケージ https://www.orgel-hall.com/rgb0007.html
・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | スネークチャーマー https://www.orgel-hall.com/raa0016.html
・参照:京都嵐山オルゴール博物館 | https://www.orgel-hall.com/amd0012.html

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♣ 萌木の村オルゴール博物館(ホール・オブ・ホールズ)

所在地:山梨県北杜市高根町清里3545 Tel. 0551-48-3522
Hp: https://www.moeginomura.co.jp/establishment/hallofhalls/

  → 世界各国から収集した貴重なアンティークオルゴールや自動演奏楽器、オートマタ(自動人形楽器)約250台を収蔵し、約50台を常時展示している博物館。オルゴールや自動演奏楽器によるコンサートも開催している。コレクションには、1,900年のパリ万博のために作られた「リモネール 1900」(フランス/リモネール社製1900年)ドイツのポリフォン社製「カドポリフォン・クロック」(1900s)、インホフ&ムクレ社製「レルオーケストリオン」(1880s)、フッフェルト社製「フォノリストヴィオリー」(1910s)、フランツエアライン製「フルート吹き」(1995)、手回しオルガン「オルガネッタ2型」(日本製、1996)など有名作品が見られる。
・参照:萌木の村・オルゴール博物館ホール・オブ・ホールズ (| NPO法人清里観光振興会)https://kiyosato.gr.jp/hallofhalls/

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♣ 河口湖 音楽と森の美術館

所在地:山梨県南都留郡富士河口湖町河口3077-20
HP: https://kawaguchikomusicforest.jp/

 → 音楽と森の美術館は、歴史的希少価値のある自動演奏楽器やダンスオルガン、貴重なオルゴールなどを収蔵し展示する美術博物館。館内の建物は、ヨーロッパから取り寄せた古い石畳や屋根瓦、石柱や装飾品で造られおり、現地の小さな町の雰囲気を感じることができる。1999年に「UKAI河口湖オルゴールの森」としてオープンし、2011年には「河口湖オルゴールの森美術館」に名称を変更。さらに2020年1月に現在の「河口湖音楽と森の美術館」となっている。
 館内には、精巧なつくりの大型のオルゴールやオートマタ(自動人形)が数十点展示されており、災害を逃れて唯一現存するオルゴールや、1900年の始めころヨーロッパ貴族の間で好まれた古典オルゴールなど、希少価値の高いオルゴールが、当時と同じように動作展示されている。中でも、オルガンホールの「ダンスオルガン」は、壮大な楽器システムになっており、大きさは幅が13メートル、高さが5メートルもあり、部屋全体がオルガン本体と一体になっている圧巻の仕立てである。ここでは壁に飾られた人形43体が音楽に合わせて動くしくみになっていて、フルートやトランペット、ヴァイオリンなどの音色を奏でる約800本のパイプと、大小ドラム、シンバル、ベル、鉄琴など組み込まれている。これらが一緒になって演奏を行う様は、数十名編成の管弦楽団に匹敵する見事なものと自賛している。

・参照: 河口湖音楽と森の美術館 | 河口湖.net https://kawaguchiko.net/enjoy/ongakutomorinobijutsukan/
・参照:河口湖音楽と森の美術館(富士の国やまなし観光ネット https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p2_2837.html

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♣ 那須オルゴール美術館

所在地:栃木県那須郡那須町大字高久丙270 Tel. 0287-78-2733
HP: https://nasuorgel.jp/

  → 那須オルゴール美術館は、オルゴールの収集家佐藤潔氏のコレクションを中心にアンティークな世界各国のオルゴール・自動演奏楽器を常時約200点以上展示する音楽博物館。館内は展示室A、B、Cの三部構成の展示となっており、展示室Aは全200曲演奏可能な世界最大級のシリンダー式オルゴール、展示室Bでは1850年〜1920年代に製作されたシリンダー式やディスク式オルゴール、展示室Cではオートマタやミュージカルバードボックスなどの小型オルゴールを中心に展示している。中でも、スイス製1860年代の「インターチェンジャブルシリンダー・オーケストラボックス」(1台で200曲もの演奏が可能)、ドイツ・シンフォニオン社の「シンフォニオン・エロイカ」(1895年頃)、フランス・C.ルーシュ社のピアノやドラム、シンバル等、複数の楽器を演奏する「ジャズバンド」(1920年代)などは貴重とされる。また、フランス・ジュモー工房製のオートマタ 「花を売る少女」(1880年代)、スイス製「ミュージカルバードボックス」(1890年頃)、中国の「紫檀螺鈿象嵌楼型絡繰り時計」(18世紀・乾龍時代)、日本の十字屋製「紙腔琴」(1890年頃)日本なども珍しい自動演奏オルゴールとして知られる。また館内には、ケースをデコレーションしてオリジナルオルゴールが作れるコーナーやオルゴールショップもある。
・参照:那須オルゴール美術館 (アイエム・インターネットミュージアム)https://www.museum.or.jp/museum/1569
・参照: 那須オルゴール美術館 – Wikipedia

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♣ ザ・ミュージアム MATSUSHIMA

所在地:宮城県宮城郡松島町松島字普賢堂33-3  Tel. 022-355-0656
HP: https://www.matsushima-kanko.com/miru/detail.php?id=243

  → 松島にあるオルゴールを中心とした様々な展示物がある観光施設。ベルギー王立博物館より譲り受けた歴史的にも貴重な作品を展示。世界最大規模のコンサートオルガンや王侯貴族特注のダンスオルガンの生演奏も行っている。館内には売り場面積東北最大のオルゴールショップやカフェも併設。元々は「松島オルゴール館」であったが、東日本大震災で被害を受け、オルゴール館の館長やスタッフ達が復旧に努め、6年の歳月を経てザ・ミュージアムMATUSIMAとして生まれ変わっている。

・参照:ザ・ミュージアム MATSUSHIMA(アイエム・インターネットミュージアム)https://www.museum.or.jp/museum/17904
・参照:ザ・ミュージアム MATSUSHIMA(mytabi.net) https://miyagi.mytabi.net/museum-matsushima.php
・参照:ザ・ミュージアムMATSUSHIMA(松島温泉の宿 パレス松洲) https://www.palace-matsushima.jp/topics/tourism/town/49570/

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♣ 浜名湖オルゴールミュージアム

所在地:静岡県浜松市西区舘山寺町1891 Tel. 053-487-2121
HP: https://www.hamanako-orgel.jp/

  → 浜名湖オルゴールミュージアムは、浜名湖の北東部の舘山寺ロープウェイの頂上駅の建物内にあり、貴重なアンティーク・オルゴールを多数展示する博物館である。1999年にオープンしたもので、館内のホールには19世紀~20世紀初頭のオルゴールをはじめ、さまざまな種類のオルゴール、自動演奏ピアノ、自動演奏オルガン、フェアグラウンド・オルガン、からくり人形、蓄音機などの世界の貴重な自動演奏楽器が70点余り展示されている。また、定期的にそれぞれの解説と実演も行っている。また、浜名湖を展望できる屋上階にはカリヨン(組鐘)があり、季節毎の演奏を楽しませてくれる。この施設は、浜名湖の対岸にある浜名湖パルパルと舘山寺ロープウェイで結ばれ、一体化したレジャー施設となっており眺望が素晴らしい。
・参照:浜名湖オルゴールミュージアム(| iN HAMAMATSU.COM) https://www.inhamamatsu.com/japanese/art/hamanako-music-box-museum.php
・参照:浜名湖オルゴールミュージアム&ロープウェイで自然と美しさをhttps://thegatehamamatsu.hamazo.tv/e8905402.html
・参照:浜名湖オルゴールミュージアム – Wikipedia

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♣ ROKKO森の音ミュージアム

所在地:兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-145
HP: https://www.rokkosan.com/museum/

  → ROKKO森の音ミュージアムは、兵庫県神戸市灘区の六甲山上にあるオルゴール博物館。1994年7月に、オルゴールなどの自動演奏楽器をコレクションする博物館として開館している。常設展示として、主に19世紀から20世紀初頭にかけて製作されたヨーロッパやアメリカの様々なシリンダーやディスクのオルゴール、世界最大級のダンスオルガンなど自動演奏楽器(ピアノ、ヴァイオリン、パーカッションなど)、そして、各種からくり人形のオートマタなどを展示・演奏活動を行っている。自動楽器による伴奏付きサイレント映画の上映など多彩な演奏・実演も実施する。また、屋外のナチュラルガーデンでは自然に囲まれた「音の散策路」などがあり、鐘や小さなオルゴール、手回しオルガンを楽しみながら歩くことができる。
・参照:ROKKO森の音ミュージアム( Feel KOBE 神戸公式観光サイト)https://www.feel-kobe.jp/facilities/0000000066/
・参照: ROKKO森の音ミュージアム(阪神園芸株式会社) https://www.hanshinengei.co.jp/pickup/rokko-museum/
・参照:ROKKO森の音ミュージアム – Wikipedia

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♣ 芦別市のアンティークオルゴール館テラノーヴァ

所在地:北海道芦別市黄金町731 カナディアンワールド内
HP: https://www.canadian-world.com/

  → 北海道のカナディアンワールド内にある小さなオルゴール館。日本で唯一1台しかないという希少なオルゴール3台を含むアンティーク・オルゴール30台を収蔵している。カナディアンワールドは、「赤毛のアン」のモチーフとしたテーマパークで、1990年に北海道芦別市の油谷地区の炭鉱跡地に開園したが、初年度から集客に悩み、バブルの崩壊もあって7年後の1997年に一度閉園。2019年にクラウドファンディングなどにより資金調達を行い、テナントなどで構成する「カナディアンワールド」が創設された。この施設の一部としてアンティークオルゴール館テラノーヴァがある。館内には、1914年製のDe Speeltuin Mortier 81-key No. 866という楽器、ウァーリッツァー社のバンドオルガン、ミルズ社の自動ヴァイオリンなどが陳列されている。
・参照: http://noah.cacao.jp/archives/1399
・参照:https://www.instagram.com/orgelman_1217/p/Ch4ECItLgoY/
・参照:カナディアンワールド – Wikipedia

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♣ オルゴールミュージアム門司港

所在地:福岡県北九州市門司区港町5-1 海峡プラザ Tel. 093-322-3008
・参考:https://www.welcomekyushu.jp/spots/detail/9999900065222/

 → このミュージアムには世界から集められたアンティークオルゴールが37点展示・演奏されている。製作当時のまま音を奏でるこれらのオルゴールを展示。代表的なオルゴールとして「ワリッツアー125型」「ピエルメント」「ウェーバー・マエスト」などがある。1時間に約30分のオルゴール演奏と説明もされている。併設の体験工房では、オリジナルオルゴールを作ることもできる。ショップでは手頃なものから高価なものまで販売している。
・参照:オルゴールミュージアム門司港(門司港レトロ 海峡プラザ) https://www.kaikyo-plaza.com/floor-guide/orgel/

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♣ オルゴール堂 小樽本館(店舗とミュージアム)

所在地:北海道小樽市住吉町4番1号 Tel. 0134-22-1108
HP: https://www.otaru-orgel.co.jp/shop

 → オルゴール堂は北海道・小樽市に拠点を置くオルゴール専門店。本館の建物は、元は北海道の米穀商であった旧共成(株)の本社社屋として大正4年(1915)に建てられたもので、「小樽市指定歴史的建造物 第17号」に認定されている。本館2階には1600年代から近代までオルゴールが辿ってきたオルゴールの歴史を表すジオラマ、日本製のオルフェウスやスイス製のREUGEなど等高級ブランド&アンティークフロア、北海道作家による工芸品フロアがあり、見どころの一つとなっている。また、同館3Fの「キャラクターハウス夢の音」にはスタジオジブリ作品のキャラクターをモチーフにしたオルゴールやグッズ、映画を彩る名曲たちのオルゴールなどが勢揃い。また、制作体験館「手作り体験 遊工房」も用意されている。なお、オルゴール堂は函館、富良野、鎌倉、横浜、加賀、京都にも店舗を構えているオルゴールの専門店である。
・参照:https://www.otaru-orgel.co.jp/floorguide

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♣ 由布院オルゴールの森 (店舗)

所在地:大分県由布市湯布院町川上1477-1 2F Tel. 0977-85-5085
HP: https://www.folkart.co.jp/shop_info/20110808032803_11878.html

 → 由布院の風景に溶け込むようなログハウス、その2階にオルゴールの森がある。かわいいぬいぐるみのオルゴールから 好きな曲を選んで作れるオルゴールまで多数のオルゴールを置いて販売・展示を行っている。(株式会社フォーカートが経営。本店・福岡市博多区古門戸町)

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♣ 長崎オルゴール館 (店舗)

所在地:長崎県長崎市南山手町2−33 南山手オルゴール館 電話番号: 095-826-4460
・参考:https://co-trip.jp/spot/63422

→ 長崎オルゴール館は、大浦天主堂に上がっていく坂道の入り口に建つオルゴール店。販売しているオルゴールは自由に見ることができ、手に取って演奏もできる。

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<オルゴールの歴史を概観する>

❖ オルゴールの起源と進化>

  オルゴールの起源は、中世ヨーロッパの教会などの時計塔に時刻を知らせるため設置された「カリヨン(組み鐘)」といわれている。時計塔の木の筒(バレル)にピンを打ち込んで回転させ、ハンマーを動かして鐘を叩くという構造。1796年にスイスで時計職人アントワーヌ・ファーブルという人物が、懐中時計の時報機能として金属の櫛歯を鳴らす仕組みを発明した。これがオルゴールの発祥となっている。これが、ベルの代わりに調律した金属片をシリンダーのピンで弾く方式による世界初のシリンダーオルゴールである。このオルゴールは、19世紀前半にスイス・ジュラ地方で産業化され、貴族の贅沢品として普及した。また、19世紀後半になるとドイツがディスク交換式の「ディスク・オルゴール」を開発、これが量産されることで安価になった音楽機器オルゴールは、一般市民にも広く使われるようになる。特に、コインを入れると様々な演奏が楽しめるディスク・オルゴールは、この頃、レストランや酒場でポピュラーなオーディオ機器として重宝され、欧米全体に音楽を楽しむ文化を育んでいる。

❖ オルゴールから蓄音機へ

  一方、20世紀の初頭、エジソンが発明した蓄音機が普及し始めると、音楽再生装置としてのオルゴールは価値が薄れはじめ次第に減退していく。さらに、時代が進むと音楽再生装置は、単純な構造の蓄音機から機能的なレコードプレーヤー、CD、MD、iPodなどと急速な変化を遂げている。こうした中でも、オルゴールの持つ独自の音色や魅力的な形状は独自の価値を持ち続け、現在でも宝石箱、小物入れなど音のアクセサリーや音楽アイテムとしての人気は衰えていない。これは各地にあるオルゴール博物館の盛況に見もみてとれるだろう。

❖ 日本でのオルゴールのはじまり

  日本のオルゴールは、19世紀初頭、長崎の出島を通じてオランダから持ち込また自動演奏楽器「オルゲル」(Orgel)がはじまりである。江戸で見世物「自鳴琴」として人気を博したとも伝えられる。そして、明治になると、近代化と西洋音楽の拡がりの中、オルゴールは新たな音楽演奏機器として登場、しかし、多くは欧米からの高価な輸入品であり、一部富裕層の間のみの高級な娯楽品の一つとして広まったに過ぎなかった。(1901年(明治34年)「東京風俗誌」がシリンダーオルゴールを紹介している)
 しかし、日本ではエジソンの発明した蓄音機が同じ時期に導入されたため、音楽演奏用の大型オルゴールは広く普及するに至らなかった。その代わり、身近な道具や贈り物として装飾箱とセットになったオルゴールが好まれ、音楽機器というよりは哀願品として広く商品化が進んでいった。

❖ 日本のオルゴール産業の勃興と発展

  一方、日本での国産オルゴールの生産は、1850年代に時計職人小林伝次郎が一種のオルゴールを組み込んだ「枕時計」を作成したとの記録があるものの、これが産業化されたのは比較的新しく、近代の時計製作と共に発展して来ている。この中心となったのが諏訪の時計づくり風土である。

☆ 日本の代表的メーカー、サンキョーと東洋音響

  オルゴールの世界的メーカーとしては、スイスの「リュージュ」や「トーレンス」が歴史的に広く知られるが、日本では小型のシリンダーオルゴールを中心に、諏訪を拠点とするニーデック(三協精機)が先鞭を切り、今でも大きなシェアを占めている。この三協精機(サンキョー)は、1946年、諏訪の精工舎由来の北澤工業のエンジニアが設立したもので、時計の技術を応用して、1948年に国産初のシリンダー式のオルゴールを製作している。そして、1960-70年代には「東洋のスイス」と称された環境下で技術力を高め、世界シェア90%を獲得している。また、オルゴール技術を応用し、小型モータやタイムスイッチなどの産業機器にも進出している。
  もう一つのオルゴールメーカーは東洋音響で1987年設立の新しい企業である。オルゴールのムーブメント(機械部品)の製造からその歩みを始め、BOX型やフォトフレーム付きオルゴール、カラクリ仕掛けのある製品などを生産し、独自の歩みを続けている。

☆ 現在のオルゴール産業

  現在のオルゴールの生産をみると、かつて世界シェアの90%以上を占めた日本(主に長野県・諏訪)から、中国を中心とした海外への大量生産拠点の移転が進み、国内生産は高級品や高音質な精密ムーブメントに特化しているようだ。そこでは大量生産、自動化が進んでおり、細かい職人技術を要する高品質オルゴール製作には、ぬくもりのあるデザイン、技術の継承や新機軸、文化的な取り組みが将来の課題となっている。

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(オルゴール博物館 了)

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