―世界と日本の多様な音楽と楽器の姿と歴史を検証するー
(作業中)
はじめに

先日東京・信濃町にある民音音楽館を訪ねてきた。ここでは15世紀のチェンバロから現代のピアノまでを展示・演奏してくれるほか世界の多様な民族楽器が展示されており、楽器の豊かさと歴史を感じさせる。今回は、これを機に日本にある音楽と楽器の多様な博物館を紹介してみることにした。日本に非常には沢山の音楽・楽器の博物館があり、音楽文化が深く生活の中に浸透していることがわかる。また、ものづくりの面でも楽器製作は盛んで、浜松を中心とした中部地区にはヤマハやカワイ、ローランドように世界的にも楽器製作と技術が集積している。近年では文化財保存運動の一つとして伝統的な和楽器の制作が職人によって継承され、三味線、尺八、琴制作などが各地で作られるようになっている。
今回、ここでは日本の代表的な楽器博物館、ヤマハ、カワイなどの楽器資料館、大学などの音楽・楽器施設、民族楽器の展示館、音楽家の記念館などを取り上げてみた。
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♣ 浜松市楽器博物館
所在地:静岡県浜松市中央区中央3-9-1 Tel. 053-451-1128
HP: https://www.gakkihaku.jp/


→ 浜松市楽器博物館(楽器博)は、世界中から多様な楽器を収集し体系的に整理して展示している大規模な公立総合楽器博物館。内容的には「世界楽器歴史博物館」ともいえる施設で、ヨーロッパをはじめ、アジア、中東、アフリカ、オセアニアなどに存在する特徴的な楽器類を1500点以上収集・展示し、それぞれの由来、特徴、歴史を詳しく伝えている。視覚的にも華麗なアジアの楽器、歴史のあるヨーロッパの楽器、伝統的な形のアフリカ、オセアニアの楽器などが一堂に集められており、その文化的な多様性を感じさせてくれる。日本の伝統民俗楽器のコレクションも見応えがある。中でも、浜松がピアノ生産で世界一ということもありピアノ展示は豊富で、ヨーロッパの有名な歴史的なピアノ名品のほか、日本で歴代生産されてきた特徴あるピアノが並んでいて、日本のものづくり文化の背景を感じさせてくれる。


展示コーナーは幾つかの地域ゾーンに分かれており、それぞれの特徴的な楽器をそろえて展示している。まず、アジアではインドネシアのガムランはじめ伝統楽器420点、ヨーロッパでは歴史的なピアノ、フルート、ヴァイオリンなど360点、アフリカ、オセアニアでは伝統的な打楽器や弦楽器190点、アメリカでは南米のマリンバなど150点余が展示されている。また、日本ゾーンでは、古来の篳篥、羯鼓、江戸時代の琴、箏、民衆民俗楽器の尺八、三味線、太鼓など200点が解説付きで見られる。また、国産洋楽器ゾーンでは、明治以降、浜松のメーカーが製作してきたオルガン、ピアノ、そして、2010年からは電子楽器セクションが設けられ、シンセサイザー、電子オルガンなど80点が展示に加えられている。 これだけの世界中の楽器が一カ所に集められ、それぞれ比較して観察できるのは非常に珍しいと思われる。



❖ 浜松の楽器産業の発展と展示―国産洋楽器ゾーン
最後に、浜松にこれだけ大規模な「世界楽器博物館」が設立されてきたかについても触れる必要があるように思える。浜松は、前に触れたように「音楽のまち」を標榜しているが、ヤマハ、カワイ、ローランドといった楽器メーカーが集中し、かれらが市の文化活動と産業を振興しようとしていることによる。「楽器博物館」その一環で設立されたと考えられる。
この楽器製造の源流は、明治初期にさかのぼる。 ヤマハの創業者山葉寅楠がオルガン造りを志し、苦労の末、国産のオルガンを浜松で製作するようになったことがはじまりとされる。山葉は、まず1890年、第3回内国勧業博覧会(上野)に出品したオルガンで賞をとった後、「山葉楽器製造所」を設立してオルガン製作開始。そして、1897年、日本楽器製造株式会社となり国産のピアノを製造する。これが現在のヤマハの楽器作りの始まりであった。一方、日本楽器製造所で働いていた河合小市は、1926年、同社を退職、独立して河合楽器研究所を設立、ピアノの製造・販売に乗り出した。現在では、このヤマハとカワイはピアノ部門では世界一の生産を誇っている。この歴史の一端示す製品が、楽器博物館の国産洋楽器ゾーンに示されている。
展示では、足踏み式リードオルガン(日本楽器製造株式会社、明治40年頃製作)、アップライト・ピアノ(日本楽器製造株式会社、明治30年頃製作)、グランド・ピアノ(河合楽器製作、昭和2年頃製作)などが見られる。ここでは足踏み式リードオルガンの製作から始まり、ピアノへ、そして多様な西洋楽器が生産された歴史が確認できる。
・参照:浜松の「楽器博物館」を訪ねるhttps://igsforum.com/visit-the-hamamatsu-museum-of-musical-instruments-jj/
・参照:浜松におけるピアノと楽器産業の発展について(京都造形芸⼤)http://g.kyoto-art.ac.jp/reports/1131/
・参照:⾳の起源:https://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~masako/exp/oto/naiyou/kigen.html
・参照:Japan Highlights Travel: https://japan-highlightstravel.com/jp/spot/322/
・参照:浜松市楽器博物館についてhttp://miki329.ecnet.jp/keitai/gakkihakubutsukan.html
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♣ ヤマハ・イノベーションロード
所在地:静岡県浜松市中央区中沢町10番1号 ヤマハ株式会社本社事業所21号館内
HP: https://www.yamaha.com/ja/about/experience/innovation-road/
→ ヤマハ イノベーションロードは、ヤマハ130年の歴史を踏まえ、ピアノをはじめ各種の楽器、音響機器など800点以上を展示している企業博物館である。2018年にヤマハ本社構内のイノベーションセンター1階に開設された。ヤマハの先端技術や楽器づくりの歴史、現在・将来の音源ビジネスへの挑戦の姿をイノベーションの「道」ロードとして体感できる施設と位置づけている。展示エリアは、プロローグ、コンセプトステージ(理念)、楽器展示エリア、デジタルライブラリー、イノベーションロードマップ(技術史絵図)、ヒストリーウォーク(社史)、イノベーション・ラボ(製品開発)、音響展⽰エリア、バーチャルステージなどとなっており、ヤマハの音響機器、楽器開発への取り組みの全容を歴代製品など共に詳しく紹介している。
このうち、楽器展示エリアでは、主力楽器であるピアノのほかに、ヤマハギターの歴史を刻むヴィンテージギター、マーチングドラムなどのマーチング楽器、創業当時のオルガン、から現在に至るまでの歴代の革新的製品などのアイテムが陳列されており、ヤマハ楽器の歴史がわかる構成になっている。
また、イノベーションロードマップでは、ヤマハが歩んできた挑戦やイノベーションの歴史を、技術や素材のつながりの視点から、ロードマップとして絵巻物風に紹介、イノベーション・ラボでは、開発現場の想い、技術革新への挑戦を伝える製品開発ストーリー、未来の取り組みを紹介、音響展⽰エリアでは、さまざまな音響機器を展示して音楽を創り出す「音」の魅力と多様性の体験を促すコーナーを設けている。
館内に設けられたスーパーサラウンドシアターもヤマハの誇る立体音響技術が示されており圧倒的な音の臨場感が体感でき、バーチャルステージではバーチャル映像と連動した楽器の自動演奏が楽しめるようになっている。
全体として、このヤマハのイノベーションロード施設は、音楽と楽器の融合の姿を「見て・聴いて・触れて」直接触れることの出来る貴重な楽器博物館といえよう。
なお、360度カメラで撮影したバーチャル・イノベーションロードも公開されており、施設外でも博物館の展示内容を見学できる。
See; https://www.yamaha.com/ja/about/experience/innovation-road/vir/
❖ 楽器を中心としたヤマハの創業と発展の歴史の姿
ヤマハのイノベーションロード博では、企業としての創業と発展をヒストリーウォーク(社史)で年表風に詳しく紹介している。これを参照しつつヤマハの創業と発展の歴史を概説してみる。
<ヤマハの創業と源流>
ヤマハの源流は1887年(明治20年)、山葉寅楠が浜松の尋常小学校でオルガンを修理したことがきっかけといわれる。幼い頃より機械製作に才能があった寅楠は、修理中にオルガン内部を自身で模写し試作品を完成させることで事業化を決意する。また、これを苦労して天秤棒でかついで箱根の山を越え、東京の音楽取調掛(現・東京藝術大学)に持ち込んだと伝えられている。(博物館には、この逸話を記したレリーフが残されている。) そして、1888年(明治21年)には浜松で日本最初の本格的オルガンの製造に成功、2番目のオルガン試作品は東京音楽学校で認められ、共益商社書店、大阪開成館(現・三木楽器)両者と販売契約を結び事業化の目途が立った。また、寅楠は1889年(明治22年)に合資会社「山葉風琴製造所」を設立、1891年(明治24年)には、河合喜三郎と共同で山葉楽器製造所を設立、1897年(明治30年)には「日本楽器製造株式会社」に改組している。また、同時期にピアノ製造に乗りだし、1900年にはアップライトピアノ、1902年にはグランドピアノの製造を開始している。そして、1910年、共益商社楽器店を買収して自社の東京支店(現・ヤマハ銀座店)を設け、楽器販売の拡充を図っている。
1916年(大正5年)の寅楠の死後は2代目社長に天野千代丸が就任し、ピアノ製造は一族の山葉直吉らがあたる体制をとった。また、同年8月に西川楽器(西川オルガン)を合併する。しかし、事業拡大の一方で、1926年4月には大規模な労働争議が発生するなど経営は決して順調ではなかった。この困難の中、住友電線の川上嘉市が3代目社長に就任、経営の合理化・近代化を図る。経営の好転後、1935年にヤマハ初の電気楽器「マグナオルガン」を製作するなど、新しい分野にも進出する。
<戦中から戦後のヤマハビジネスの展開>
しかし、時勢は戦時の雰囲気が強まり、1938年に陸軍管理下の軍需工場に組み入れられ、金属プロペラや木製プロペラ(小型練習機用)の生産にシフト、1944年11月に楽器類の生産は完全休止することとなる。また、艦砲射撃で浜松工場が全壊するなどの被害を受けることとなった。
ヤマハは戦時に大きな被害を受けたものの、戦後は楽器製造開始により復興を図ることを決意する。終戦2か月後の1945年10月にハーモニカ、シロフォンの製造を再開、1947年4月にピアノの製造を再開する。そして、1950年に嘉市の息子である川上源一が第4代社長に就任し、社有の技術の応用と多角化を図ることで従来の楽器事業を充実させることを決意する。戦後の経済復興とともに音楽を振興させ生活に彩りを加えることを目指したのであった。特に、日本の狭い住宅環境で鍵盤楽器を親しむことを目指し、製品・サービスを広げた。1959年に「ヤマハ音楽教室」を開いたのもその一つであった。同じく1959年にはエレクトーンD-1を発売、ピアノ、エレクトーンの販売のために割賦会社のヤマハクレジットを設立している。1960年代からはグランドピアノから管楽器、打楽器、弦楽器まで幅広く製造する総合楽器メーカーとしての基礎を固めている。また、1968年にはピアノ・弦楽器製造の天竜楽器、1970年には日本管楽器を吸収合併、創業90周年の1987年に社名を「日本楽器製造」から「ヤマハ」へ変更している。
ヤマハは、戦後、楽器以外の分野にも進出して業績拡大を図る。1955年に二輪車部門を独立させ、「ヤマハ発動機」としている。また、その後は、アーチェリー、ラケット、スキー板などスポーツ用品の開発、自転車、高級家具の製造、リゾート施設の建設などにも進んで、現在は、音楽楽器から展開し、総合生活用器具メーカーとしても発展している姿がある。
イノベーションロードマップでは、これらヤマハが歩んできた挑戦やイノベーションの歴史が詳しく語られている。
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♣ カワイ竜洋工場歴史資料室(工場見学と歴史資料室見学)
所在地:静岡県磐田市飛平松252
HP: https://www.kawai.jp/ryuyofactory/facility/historyroom/
→ カワイ(河合楽器製作所)はヤマハと並び日本最大のピアノメーカーである。1927年創業の老舗楽器製造会社であり、フルコンサートグランドピアノ「Shigeru Kawai」は国際コンクールでも採用されるなど高い技術力を持つ。また、ピアノ製造のほか、電子ピアノ、音楽教室、ミニピアノ事業も展開している。この主力ピアノ工場がカワイ竜洋工場で、この工場内にカワイの歴史資料室がある。この資料室には、約600年前に欧州で誕生した鍵盤楽器チェンバロや、カワイが手がけた最初のグランドピアノをはじめとする歴代機種など13台が演奏できる状態で展示されている。また、館内には、ピアノの歴史 ピアノ製作の工程などの解説があり、カワイの歴史と共に鍵盤楽器ピアノの音質性能や成り立ちがわかる。なお、竜洋工場には見学コースも設けられていて、職人のピアノ製作の様子を直に見ることができる。
主な展示品には、ピアノの基となった13世紀のクラヴィコード、ハープシコード(1697年)、ハンマーフリューゲル(1795年)、カワイグランドピアノ第一号(1928年)などがある。
❖ 楽器メーカー・カワイの創業と発展
日本楽器製造(現・ヤマハ株式会社)に勤務していた河合小市が独立し、1927年に河合楽器研究所を設立したのがはじまりである。当初は、工場とも呼べない小さな倉庫からの出発であったが、ピアノづくりにかける熱い想いがあったという。「昭和型」と名づけたカワイピアノ第一号を発売。1928 年には、グランドピアノ第一号機「平台1 号」を発売している。そして、1935年に合名会社、1951年に株式会社へと改組している。
しかし、第二次世界大戦がこの歩みを止め楽器生産は中断、技術者が戦地へ駆り出され、ピアノ工場は軍需工場となってしまった。戦後になった1948 年にカワイはピアノ・オルガンの製造再開にこぎつけ、残っていた設計図をもとに戦後初のグランドピアノ500 号も製作された。創業者河合小市が死去した1955年、娘婿の河合滋が社長に就任して新たな道を探ることになる。カワイは、戦後のカワイを象徴する島田工場の立ち上げに取り組むと共に、1956年、カワイ音楽教室を創設、音楽教育事業によるユーザ層の拡大に乗り出す。
また、高度成長の中、高まる楽器需要に応えながら品質向上を図る画期的なプロジェクトとして、1957年に木材加工専門の新居工場、1961年には舞阪工場を建設している。そして、1980年、熟練の職工による昔ながらの手作り工程「原器工程」を有する「カワイ竜洋工場」を設立、同時にピアノ研究開発を行う「Shigeru Kawaiピアノ研究所」も併設してピアノ事業の充実を図っている。5年後の1985年、地道な研究開発が結実した成果として、「フルコンサートピアノEX」が世界で最も権威あるショパン国際ピアノコンクール公式ピアノに認定されるという栄誉を受けている。「KAWAI」が世界のトップブランドになった瞬間であったとカワイは自負している。その後、1999年、世界一のピアノを作りたいという河合小市の夢を結実した「Shigeru Kawaiグランドピアノ」を発表、世界的な評価を受けている。
・参照: 歴史|ブランド|河合楽器製作所 コーポレートサイトhttps://www.kawai.co.jp/brand/Legacy/
・参照: ピアノの歴史|(株)河合楽器製作所 竜洋工場 https://www.kawai.jp/ryuyofactory/history/
・参照: 河合楽器製作所竜洋工場見学|ピアノとウェルビーイング研究所 https://institute-of-piano-and-well-being.jp/activity/list/record/2023-kawai-visit/
・参照: 魂をこめた仕事を | SONGS – 根本崇史 TAKASHI NEMOTO Official Website
・参照: 株式会社河合楽器製作所竜洋工場/ハローナビしずおか 静岡県観光情報
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♣ 国立音楽大学楽器資料館
所在地:東京都立川市柏町5-5-1 国立音楽大学4号館1階 Tel. 042-535-9574
HP: https://www.gs.kunitachi.ac.jp/ja/
国立音楽大学(Kunitachi College of Music)は、東京・立川市本部を置く1926年創立の音楽専門私立大学。前身は1926年創立の「東京高等音楽学院」、1950年に新制大学として現在の国立音楽大学となっている。大学名は1970年代まで国立市にキャンパスがあったことに由来している。楽器資料館は、同学内に設けられていた「音楽研究所」楽器資料館を1988年に独立させたもの。展示室には、19世紀のフォルテピアノや、ハープシコード、クラヴィコードなどの鍵盤楽器や、世界各地の民族楽器を数多く展示している。収蔵楽器は2400点に及び、その内約1100点を見ることができる。本来、学生の研究・学習を目的としたものだが、毎週には水曜日は一般の方も見学できる。また、講座やワークショップ、コンサート等も企画・実施している。
・参照:国立音楽大学楽器学資料館 | 美術館・博物館 | アイエム[インターネットミュージアム]
・参照:国立音楽大学楽器学資料館 | 子供とお出かけ情報「いこーよ」https://iko-yo.net/facilities/11698
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♣ 武蔵音楽大学楽器ミュージアム
所在地:東京都練馬区羽沢1丁目13-1 江古田キャンパス Tel. 03-3992-1121
HP: https://www.musashino-music.ac.jp/guide/facilities/museum
→ 同大学楽器ミュージアムは、世界の過去現在の楽器を収集展示している音楽博物館。1960年に江古田キャンパスに開設された「武蔵野音楽大学楽器陳列室」が基となっている。所蔵資料には、西洋楽器の名器や希少な歴史資料、日本の伝統楽器、世界各地の民族楽器のほか、エジソン蝋管機やオルゴールなどがあり、その総数は5,900点を超え、国内最大規模を誇る。館内は、「鍵盤楽器」「管弦打楽器」「日本の楽器」「世界の民族楽器」の4つの独立した展示室に分かれ、それぞれ楽器の歴史や種類、地域的な広がりが系統立ててわかるように異なったデザインで演出展示されている。また、楽器のみならず、指揮棒やマレットのコレクションのほか、オルゴールや演奏人形、楽器演奏写真や絵画など、音楽に関わる資料の多様さは、所蔵数の多さと並ぶもう1つの大きな特徴となっている。
・参照:武蔵野音楽大学WEB楽器ミュージアム https://www.musashino-music.ac.jp/guide/facilities/museum/web_museum
・参照:「武蔵野音楽大学楽器ミュージアム」を4月より一般公開(Musicman)https://www.musicman.co.jp/business/468286
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♣ 上野学園 楽器展示室
所在地:東京都台東区東上野4丁目24−12 上野学園大学内
HP: https://www.uenogakuen.ac.jp/junior_college/campus/exhibit_room.html
→ 上野学園は1904(明治37)年に、石橋藏五郎により創立され、2014年には創立110年を迎える伝統ある学園、1949年に、当時の校長、石橋益惠が日本で初めて音楽科を設置している。この上野学園短期大学内の楽器研究室では、17世紀から19世紀のヨーロッパで製作された楽器約150点の上野学園古楽器コレクションの保管と研究を行ってきている。この基となったのは、1975年、著名な楽器商E.H.オク・センネルから購入した53点の楽器であるという。収蔵楽器の中には、第2次世界大戦前にドイツの楽器収集家フリッツ・ヴィルトハーゲンが所蔵していた楽器も含まれている。コレクションは、弓奏弦楽器のヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・ダモーレ、撥弦楽器のリュート、マンドール、ハープが中心となっていて、その後、歴史に重要な鍵盤楽器・管楽器・打楽器が追加所蔵され現在に至っている。
・参照:古楽器コレクション(上野学園短期大学) https://www.uenogakuen.ac.jp/junior_college/campus/collection.htm
・参照:日本に一台しかない初期のピアノ、タンゲンテンフリューゲルを所有する「上野学園 楽器展示室」https://member.jp.yamaha.com/topics/myujin/2016/wm-9957
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♣ 民音音楽博物館
所在地:東京都新宿区信濃町8番地
HP: https://museum.min-on.or.jp/
→ 民音音楽博物館は東京・新宿区にある民音文化センターに併設された音楽博物館。一般財団法人民主音楽協会によって運営されており、貴重な古典ピアノをはじめオルゴール、民族楽器などが展示されている。実際に演奏も行われていて音色を鑑賞できる。この博物館は1974年に設立された「民音音楽資料館」が前身で2003年に民音音楽博物館となった。2022年にはリニューアル、展示室が大幅拡張され現在の姿となった。館内には、古典ピアノ室、自動演奏楽器室、(民族楽器)展示室、音楽ライブラリーがあり、それぞれ特色ある展示を誇っている。ちなみに神戸市にも同じ内容の西日本館がある。
このうち、民音音楽博物館の古典ピアノ室常設展示では、16~19世紀につくられたチェンバロ、フォルテ(古典)ピアノ、モダンピアノのコレクションが豊富。このうちウィーンの名工だったアントン・ワルターによる1795年製のフォルテピアノは、日本で見られるのはこの1台のみという。
また、民族楽器には多様な世界の民族楽器約900点を収蔵。南米のキハーダというロバの下あごの骨か出来た打楽器など多数の珍しい楽器が並んでいる。壺のようなインドの打楽器のガタムやタイの木琴のラナー・エーなどもあり実際に音を鳴らすことができる。
アンティークなオルゴールの展示と実演もみどころのひとつ。なかでも、1897年製のディスク型オルゴールのキング・オブ・レジナが出色で、大判のディスク(鋼鉄製の円盤)を使った重厚感と迫力の自動演奏が楽しめる。また、コテージ・オーケストリオン(1900年頃)、スストリート・オルゴール「フェアリーテール・オルガン」なども魅力の展示である。また、博物館にはライブラリー部門・展示部門を合わせて30万点を超える貴重な音楽資料が所蔵されていて見ることができる。
・参照:歴史的価値の高い鍵盤楽器が並ぶ「民音音楽博物館」https://member.jp.yamaha.com/topics/myujin/2015/wm-8320
・参照:ストリート・オルガンコレクション(民音音楽博物館) https://museum.min-on.or.jp/collection/detail_D00006.html
・参照:民音音楽博物館」の歴史~「民音音楽資料館」の発足から~ スペシャルてい談|History of MIN-ON|おすすめコンテンツ(民主音楽協会) https://www.min-on.or.jp/history/history03-03.html
・参照: 民音音楽博物館紹介ユーチューブ
・See: 民音音楽博物館リニューアルオープンhttps://www.youtube.com/watch?v=JjF6cxJibQg
・See:ピサ・チェンバロ | 1580年~1600年頃 イタリア製 | 民音音楽博物館コレクション Vol.1 https://www.youtube.com/watch?v=TC7N_6bYX2w
・See:民音音楽博物館コレクション Vol.2 ヨハン・フリッツ
ttps://www.youtube.com/watch?v=b7DieG6_bx4
・See:民音音楽博物館コレクション Vol.3 クラシック・オーケストラ
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♣ ギター文化館
所在地:茨城県石岡市柴間431-35 Tel. 0299-46-2457
HP: https://guitar-bunkakan.com
→ ギター文化館は、スペインの生んだ偉大なフラメンコギタリスト、マヌエル・カーノ・タマーヨが長年かかって収集した貴重なスペインギターの歴史的銘器を納める殿堂として1992年に開館した施設。マヌエル・カーノコレクションに関する展示があるほか、多数の所蔵楽器を展示している。館内のホールでは、国内外一流人気ギタリストによるコンサート、シニアギターコンクールなど数多くのイベントも開催している。
・参照:ギター文化館 | 観光いばらき公式ホームページhttps://www.ibarakiguide.jp/spot.php?mode=detail&code=1305
・参照:歴史的ギターの音を生で聴けるコンサートも開催!(ギター文化館)ヤマハミュージックメンバーズ https://member.jp.yamaha.com/topics/myujin/2016/wm-8973
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♣ 菰野ピアノ歴史館
所在地:三重県三重郡菰野8474–181 Tel. 059ー324ー4348
HP: https://piano-museum.com/
→ 菰野歴史館が40年以上かけて収集し修復してきた18世紀の古典から現代にいたるピアノを収蔵・展示する体感型ミュージアム。「観る・触る・弾く・聴く」をコンセプトに運営している。ピアノを通じて音楽文化の普及とピアノ調律、製作・修復技術の継承が歴史館の目的の一つとなっており、音色を復活させる修復作業の実際を見学することもできる。また、古典ピアノを見て触れるだけではなく、修復されたピアノを実際に試弾できるという。
・参照:行ってきました!菰野ピアノ歴史館( ハウインターナショナル・愛知県名古屋市の旅行会社) https://howinter.com/t-travel/20231020%EF%BC%BF01/
・参考:菰野ピアノ歴史館のピアノ演奏(ユーチューブ)https://www.youtube.com/watch?v=5Tl8LK_F7BA
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♣ 音浴博物館
所在地:長崎県西海市大瀬戸町雪浦河通郷342-80 TEL/0959-37-0222
→ 音浴博物館は、長崎県西海市の山中にある廃校(旧雪浦小学校久良木分校)を利用して作られたた体験型博物館。アナログレコードや蓄音機を展示に特色がある。ここでは昭和時代のゼンマイ式の貴重な蓄音機などを見学できるほか、15万枚余のレコードを実際に聴くことができる。昭和の雰囲気の中で「音を浴びる」体験ができる珍しいスポットとの評価で、膨大なレコードコレクションの中から好きなジャンルの音楽も選んで試聴が可能とのこと博物館の建物は廃校になった小学校の分校を修復したもので、木枠の窓、黒板やオルガンなど分校の面影をそのまま残している。所在場所はかつて満州からの引き揚げ開拓地であり戦争に関するレコードも所蔵している。
・参照:音浴博物館とは?16万枚のレコードを聴ける“山奥の音の博物館” https://marri-marri.jp/gentry/onyoku/
・参照:山奥にひっそりと。レコード聴き放題の音浴の館(蜜柑と蜜蜂 | 中村昌彦) https://saikai338.com/saikai/detail-mobile/nakamuramasahiko
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♣ 木村和楽器博物館 (伊賀まちかど博物館)
所在地:伊賀市川合1022-5木村和楽器製作所 Tel. 0595-43-0220
紹介HP: https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/Miebunka/detail?cls=mica_col06&pkey=0000000057
→ 伊賀市の木村和楽器製作所の運営する三味線などの和楽器資料館。同製作所は最近は機械で作られることが多くなった三味線を大半を手作りで製作している。和楽器を展示しているほか、細かい部分に作り手の個性が表れるという職人さんの三味線づくりの工程を気軽に見学できる。館では製作工程の説明、簡単な三味線や琴の奏法の説明指導を受けることも出来る。伊賀市の「まちかど博物館」にもなっている。
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♣ 大正琴博物館
長野県駒ヶ根市赤穂14-545 Tel. 0265-81-7500
HP: https://kindenryu.co.jp/taishokoto/museum/
→ 大正琴博物館は、名古屋の森田吾郎が、1912年、二弦琴を改良して発明した和製洋楽器「大正琴」の博物館。大正琴は、木製の中空の胴に2〜12本の金属弦を張り、ピアノの様な鍵盤を備え、鍵盤を左手で押さえて右手の義甲(ピック)で弾いて演奏する琴(弦楽器)の一種である。タイプライターの仕組みを応用しており、数字譜(数字でドレミを表す楽譜)を使い初心者でも演奏しやすい楽器で音感教育にも適しているという。
・参照:大正琴とは (琴伝流大正琴 弦洲会) https://www.genshu.jp/taisho-koto
・参照:大正琴ミュージアム (YouTube) https://www.youtube.com/channel/UCSDIPxFQUGxsBvm5EoLroow
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♣ 津軽三味線会館
所在地:青森県五所川原市金木町朝日山189-3 Tel. 0173-54-1616
HP: http://www.kanagi-gc.net/syami/
→ 津軽三味線会館は津軽三味線のルーツや歴史を紹介するほか舞台演奏ができる博物施設。 展示室では、貴重な津軽三味線の現物のほか、三味線の歴史、民謡、郷土芸能等を紹介している。また、多目的ホールでは、津軽三味線のライブステージ、津軽三味線の物語などがビデオシアターで上映されている。ちなみに、津軽三味線は、青森県津軽地方発祥の和弦楽器で、大きく太い棹(太棹)を持つ三味線で、撥(ばち)で皮を激しく叩く「打楽器」のような演奏スタイルが特徴で、即興的なアドリブや速弾きにより、力強くダイナミックな音色を生み出す伝統的な独奏和楽器として知られる。
・参照:津軽三味線( 株式会社教育芸術社)https://www.kyogei.co.jp/shirabe/iroiro/a_tsugarujamjisen.html
・参照:津軽三味線 – Wikipedia
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♣ 雅楽の館(雅楽資料展示分室)
所在地:富山県高岡市福岡町福岡1208 Tel. 0766-64-0390
HP: https://www.city.takaoka.toyama.jp/soshiki/kyoikuiinkai_shogaigakushu_sportska/2/8/1/2316.html
→ 雅楽の館は、江戸時代末期からの無形文化財「雅楽」楽器や装束を、昭和6年に移築された菅笠問屋内に展示している雅楽楽器の資料館。舞楽の装束、舞装具(冠・甲・面)、管楽器、弦楽器、打楽器などが展示されている。ちなみに、福岡町の雅楽は、文久元年(1816年)に長安寺住職朝順恵らが「暢日蓮」という会を結成したのが始まりといわれる。この「暢日蓮」は、1878年の明治天皇北陸御巡幸のおりに五常楽・越殿楽を奏上するなど活躍している。1919年には「洋遊会」として新たな組織化がなされ、宮内庁雅楽師等を招いて舞楽を導入している。また、昭和45年には町の無形文化財として指定を受けた。現在は、福岡町歴史民俗資料館「雅楽資料展示分室」となっている。
・参照:菅笠問屋の町並み|日本遺産ポータルサイト https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/culturalproperties/result/332/
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♣ 世界の太鼓資料館 太皷館(宮本卯之助商店)
所在地:東京都台東区西浅草2-1-1 Tel : 03-3842-5622
HP: https://www.miyamoto-unosuke.co.jp/pages/museum
→ 太鼓、神輿や祭礼具の老舗である「宮本卯之助商店」が1988年から運営している世界初の太鼓資料館。和太鼓製作の参考にと世界各地から収集した太鼓や参考図書・資料を保存や公開を目的としており、日本の和太鼓を中心に約800点の太鼓の一部を展示。館内は、世界の大陸ごとにエリアが分かれ、日本の和太鼓だけでなく、アフリカやオーストラリア、東南アジアの様々な太鼓を見ることができる。
・参照:世界の太皷資料館 太皷館(THE GATE|日本の旅行観光マガジン)https://thegate12.com/jp/spot/2082
・参照:東京別視点ガイド : 世界中の太鼓が900点以上集まる「太鼓館」【浅草】http://www.another-tokyo.com/archives/50473650.html
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♣ 東京藝術大学 小泉文夫記念資料室
所在地:東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学音楽学部内
HP: https://koizumi.geidai.ac.jp/
→ 小泉文夫記念資料室は、1985年、東京藝術大学音楽学部に開設された民族楽器資料館。 所蔵資料の中心は故小泉文夫本学元教授が長年にわたって収集した音楽資料のコレクションで、広く音楽研究に役立てるよう遺族から東京藝術大学に寄贈されたものである。所蔵されている楽器はおよそ800点。1950年代から1980年代前半に小泉氏が数十か国から持ち帰った楽器を中心に展示されている。コレクションのなかには今では見られない古いスタイルのものも多く、そのひとつがビルマの竪琴ともいわれるサウンであるという。また、手漕ぎ式のリードオルガンであるハルモニウムや、19本の弦(弓で弾く4本の弦+共鳴弦15本)を持つエスラージなどインドの香りを感じる楽器がそろっている。日本の楽器も数多く収蔵し、南九州地方に伝わる「ごったん」と「てんぷく(天吹)」は、どちらも地域に根ざす珍しい伝統楽器とされる。大規模な楽器コレクションはほかにも見られるが、小泉資料室の場合、民族音楽学者が楽器分類学の観点から体系的に収集した点が大きな特徴となっている。
小泉文夫は、東京大学文学部で美学を専攻、在学中に日本伝統音楽の研究を志して、比較音楽学の観点から日本音楽の音階分析論を提示。卒業後は、東京大学大学院人文科学研究科美学専攻課程に籍を置きながらNHK交響楽団機関誌『フィルハーモニー』の編集委員や、NHKラジオ「婦人の時間」で民族音楽の解説を担当、嘱託を経て平凡社に入社する。一方、邦楽や東南アジアや中近東、アフリカ音楽に興味をもち、日本の伝統音楽の研究や文化放送「世界の民謡」の放送を担当。1956年から、インド政府給費留学生としてマドラス音楽学校などでインド音楽の実技を学びながら現地調査を実施する。1959年から東京芸術大学の教員となり、ナイル河上流の民俗音楽(1964)、カナダとアラスカのエスキモー(1967-1968)、インドネシア(1972)などフィールドワークを実施して、日本をはじめとして世界中の民族音楽の調査や研究に従事する。この成果は「民族音楽研究ノート」として発表された(1980年サントリー学芸賞を受賞)。その傍ら、NHK-FMの「世界の民俗音楽(後の「世界の民族音楽」)」の番組の担当や、NET(現テレビ朝日)の「世界の音楽」などにも出演するなど多彩な活動を行っている。しかし、多忙により癌の発見治療が遅れたこともあり、1983年8月肝不全のため56歳の若さで亡くなってしまう。
そして、小泉の没後、遺族が東京芸術大学に氏の音楽資料を寄贈することで、1985年に小泉文夫記念資料室が開設され、氏の研究成果が長く生かされることになった。
・参照:世界の民族楽器を触って鳴らせる「小泉文夫記念資料室」https://member.jp.yamaha.com/topics/myujin/2016/wm-8577
・参照:小泉文夫 – Wikipedia
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♣ 古賀政男音楽博物館
所在地:東京都渋谷区上原三丁目6-12 Tel. 03-3460-9051
HP: https://www.koga.or.jp/index.html
→ 古賀政男音楽博物館は音楽家古賀政男の遺志を引き継ぎ、1997年に開館した大衆音楽の博物館。日本の歌謡史に関する資料を多数展示している。東京渋谷の古賀政男私邸を博物館にしたもので、1階はコンサートができる「けやきホール」、2階は大衆音楽の殿堂、3階は古賀政男の生涯の歩みや代表曲などを紹介する「古賀政男の世界」、地下1階には音楽情報室がある。日本の歌謡史に関する資料も多数収蔵、展示している。
・参照:古賀政男音楽博物館(アイエム・インターネットミュージアム)https://www.museum.or.jp/museum/2254
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♣ 宮城道雄記念館
所在地:東京都新宿区中町35番地 Tel. 03-3269-0208
HP: https://www.miyagikai.gr.jp/kinenkan
→ 箏の演奏家で音楽家の宮城道雄の生前活動を顕彰するとともに、将来の日本音楽発展に寄与するためとして、1978年、故人が晩年まで住んでいた場所に建設された記念館。館には数々の遺品のほか、生前書斎として使われていた離れ「検校の間」(国登録有形文化財)も保存されている。
宮城の功績として、箏曲の伝統に根を下ろしながら洋楽を組み込み新しい日本の音楽を創造した点が挙あられるとされる。道雄はその生涯で、大構成の合奏曲から童曲にわたる幅広い作品を400曲以上制作した。また、自作曲や古典曲の演奏を行う一方、古典楽器の改良や新楽器の開発を行い、十七絃、八十絃、短琴(家庭用の琴)、大胡弓(だいこきゅう:大型の胡弓)なども発明している。道雄が発表した箏と尺八の二重奏曲「春の海」は特に有名で、来日したフランス人女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーが尺八部分をヴァイオリンに編曲し道雄との合奏がなされ世界的な評価を得ている。
・参照:宮城道雄記念館 – SFM https://www.sfm-shinjuku.jp/?author=430
・参照:宮城道雄 – Wikipedia
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♣ 金沢蓄音器館
所在地:石川県金沢市尾張町2丁目11番21号 Tel. 076-232-3066
HP: https://www.kanazawa-museum.jp/chikuonki/
→ 金沢で蓄音器店「山蓄」を開いていた八日市屋浩志氏が収集した蓄音器「山蓄コレクション)が基となって作られた蓄音機博物館。昭和50年代、次第に手回し式の蓄音器が姿を消し無造作に廃棄される蓄音器を惜しみ、「直せばまだ鳴る…」と修理、収集を開始したのがはじまりで、その後、金沢市が受け継いで現在の姿の博物館になった。蓄音器約540台、SPレコード2万枚という膨大なコレクションが演奏可能な状態にメンテナンスされて展示されている。収蔵品の中には、貴重なエジソン スタンダードB型(1901年)、ビクトローラ クレデンザ、HMV手巻蓄音器ルミエールなどといった歴史的価値の高いモデルもそろっている。
・参照:金沢蓄音器館で人が生きた証を聴く | クリエイターズステーション https://www.creators-station.jp/report/creators-eye/180180
・参照:音楽をめぐる旅 1「金沢蓄音器館」(テーマで巡る金沢近郊の旅|おすすめコンテンツ|金沢市公式観光サイト 金沢旅物語) https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/feature/juourney-around-kanazawa/06.html
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♣ 旧東京音楽学校奏楽堂
所在地:東京都台東区上野公園8番43号
HP: https://www.taitogeibun.net/sougakudou/
→ 「奏楽堂」は東京藝術大学音楽学部の前身、旧東京音楽学校の校舎として、明治23年(1890)に建築されたもので、日本における音楽教育の中心的な役割を担ってきまた記念すべき施設。音楽ホールは、かつて瀧廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を歌い、三浦環が日本人による初のオペラ公演でデビューを飾った由緒ある舞台がある。創建から80年近く経過した昭和40年代(1965~)に台東区が東京藝術大学から譲り受け、1987年に校舎が現在の地に移築・復原され、旧東京音楽学校奏楽堂」として公開された。1988には重要文化財の指定を受けている。2013年より保存活用工事のため休館していたが、2018年11月にリニューアルオープンしている。
館内には、音楽ホールがあり、日本最古級のコンサート用オルガンの一つでアボット・スミス社(Abbott and Smith)製パイプオルガンが備え付けられている。1928年に徳川頼貞からの寄贈により設置されたもので、パイプ総数1,379本、26ストップ、現存日本唯一の空気式アクション機構を持っている。
・参照:旧東京音楽学校奏楽堂 文化遺産オンライン https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/188393
https://www.museum.or.jp/museum/2345
・参照:旧東京音楽学校奏楽堂(重要文化財)台東区ホームページhttps://www.city.taito.lg.jp/kusei/shisetsu/bunkashisetsu/kuritsu/sougakudou.html
・参照:台東区立旧東京音楽学校( アイエムインターネットミュージアム) https://www.museum.or.jp/museum/2345
・参照:「パイプオルガンとチェンバロを弾いてみよう」(奏楽堂体験教室 – 言問ふ日々)http://kototouhibi.blog.fc2.com/blog-entry-764.html
・参照:旧東京音楽学校奏楽堂 – Wikipedia
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♣ 雅楽の館(高岡市福岡町歴史民俗資料館雅楽資料展示分室)
所在地:富山県高岡市福岡町福岡1208 Tel. 0766-64-0390
HP: https://www.city.takaoka.toyama.jp/soshiki/kyoikuiinkai_shogaigakushu_sportska/2/8/1/2316.html
→ 雅楽の館は、昭和初期に建造された商家「菅笠問屋」を改修し雅楽の博物館にした施設。江戸時代から継承されてきた市指定無形文化財「雅楽」の楽器や装束を展示している。ここでは、舞楽の装束、舞装具(冠・甲・面)、管楽器、弦楽器、打楽器などが見られる。福岡町の雅楽は、文久元年(1816年)に長安寺住職朝順恵らが、「暢日蓮」という会を結成したのが始まりとされる。明治11年(1878年)の明治天皇北陸御巡幸の際に「五常楽・越殿楽」を奏上するなど活躍したことがある。1919年)には「洋遊会」として新たな組織がなされ、宮内庁雅楽師等を招いて舞楽を導入した。1970年には町の無形文化財として指定を受けている。
ちなみに、雅楽は、日本古来の歌舞と、アジア大陸からの楽舞が合わさった古典音楽。5世紀ごろから流入してきたアジア大陸諸国の外来音楽を日本化したり、日本古来の歌舞に外来楽器を取り入れたりした「楽制改革」と呼ばれる取り組みなどによって10世紀ごろに現在の形が完成したとされる。現在は、主として宮内庁楽部の楽師によって継承されている。
・参照:菅笠問屋の町並み|日本遺産ポータルサイト https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/culturalproperties/result/332/
・参照:雅楽 – 宮内庁 https://www.kunaicho.go.jp/learn/culture/gagaku/index.html
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<参考資料> 博物館展示にみる楽器の地域多様性と歴史
― 浜松の「楽器博物館」を訪ねる(アジア・日本産業技術博物館フォーラム)より https://igsforum.com/visit-the-hamamatsu-museum-of-musical-instruments-jj/ ――
♣ 弦楽器の系譜と地域性
ヨーロッパで生まれたヴァイオリンは弦楽器の代表格。しかし、弓で弦を擦って音を出す楽器の起源は古く且つ広汎で、ハープなどは紀元前3,000年前のエジプトなどでも見られたという。また、弦を指や道具ではじく撥弦楽器も同様に古い。アラビアのラバーブや、中世にオリエントから伝わったレベックという楽器、東洋では中国の二胡や馬頭琴などの擦弦楽器、インドのシタールも同様であるといわれている。これらが、大陸のシルクロードを通じて古く日本にも伝搬し、琵琶や琴、三味線となって現代に伝わったが通説。楽器を通じた広域の文化交流を感じさせられる。展示では、ヨーロッパ・ゾーンで、現代的な楽器ヴァイオリン、チェロ、ギターなど、アジアのシタール、馬頭琴、二胡、南米ではバンジョー、ビンンバウ、日本の伝統的な琴・箏、三味線、琵琶などが関連性をもって陳列されている。また、日本で生まれた大正琴も珍しい展示であった。
♣ 打楽器の系譜と地域
打楽器の起源を見てみると、物を叩いて音を出すことが祭司や呪術的な手段の一つとして、また、離れた人と交信する目的で遙か昔から使われていた。これが、やがてさまざまな感情を表現する楽器としての役割を果たすようになり楽器として発展したといわれる。したがって、当初は銅鑼や太鼓がその主要なものであった。それが後になって多様な発展を遂げる。 打楽器の分布では、民族的な打楽器の種類が数も非常に多いのはアジアやアフリカである。 展示でもこれが反映されており、インドネシアのガムラン、中国の銅鑼、韓国のチャンゴ、インドのタブラ、トルコのダラブッッカの太鼓楽器が見られ、東南アジアでも竹などでつくった木琴状のアンクロンなど種類も豊富である。
アフリカでは、ンゴマ、パンロゴ、クリンなど多様な民族打楽器が見られる。一方、ヨーロッパ・ゾーンでは、民俗打楽器のほか、オーケストラで使われる近代的な楽器となったティンパニー、ドラムセットなども登場してくる。 しかしなんといっても、展示の中で圧巻なのは、アジアゾーンの中心に大きく配置したある壮麗なジャワのガムラン、バリの竹ガムランの存在であろう。これらは見るものを圧倒させる魅力がある。
♣ 展示に見る管楽器の系譜と地域
管楽器は、管の中に息を吹き込み振動で演奏する楽器の総称。この楽器の縁源は古く、紀元前にから骨や角、貝、木、植物などを使い、宗教儀式や祭り、娯楽などで人々の間で広く演奏されてきたという。また、この多様な形と多彩な音質を誇る管楽器は、現在、最も親しまれている楽器の一つである。その地理的広がりでは音楽芸術の発展とともに普及した西欧の近代的管楽器が大きな割合を占める。一方、アジアやアフリカで古くから伝わる民俗系の管楽器が多く分布している。これは展示内容にも反映されていて興味深い。まず、民俗系の管楽器では、オーストラリア原住民のディジュリドゥの展示が「世界最古の管楽器」として知られ目を引く。また、アフリカではシュケレ、南米ではオカリナ、サンボニアが展示されている。日本ゾーンでの伝統管楽器も多様で、尺八、ホラ貝、笙などが見られる。
Reference:
- 浜松市楽器博物館常設展示HP:gakkihaku.jp/exhibition/introduction/#1
- Hamamatsu Museum of Musical Instruments HP: http://www.gakkihaku.jp/en/
- 世界の楽器紹介:http://miki329.ecnet.jp/keitai/gakkihakubutsukan.html
- 浜松におけるピアノと楽器産業の発展について(京都造形芸⼤)
http://g.kyoto-art.ac.jp/reports/1131/ - ⾳の起源:https://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~masako/exp/oto/naiyou/kigen.html
- Japan Highlights Travel: https://japan-highlightstravel.com/jp/spot/322/
- 浜松市楽器博物館について
http://miki329.ecnet.jp/keitai/gakkihakubutsukan.html - ヤマハ『イノベーションロード』
https://www.yamaha.com/ja/news_release/2018/18061901/ - 河合楽器製作所HP: https://www.kawai.co.jp/
- カテリーナ古楽器研究所 https://www.catherina1972.com/
- 日本の伝統音楽とは|文化デジタルライブラリー https://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc29/about/
- 楽器編|文化デジタルライブラリーhttps://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc6/edc_new/html/gakkizukan.html
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(音楽と楽器の博物館 了)