♣ 紙と印刷に関するものづくり博物館
この項では、文明進歩に必須な文字による情報伝達と記録の基本手段である紙と印刷についての多様な博物館を紹介。中国から伝わった紙製作は日本では和紙製作技法として古くから発展、現在も伝統産業として生きている。一方、大量印刷に耐える用紙印刷は明治以降、工業製品として発展してきている。ここでは、両者がどのように紙製作技術として進展してきたかを示す資料館・博物館を紹介。また、印刷については、木版からはじまって活版印刷、先端的な印刷手法に進んでいった技術発展、謄写印刷、ガリ版印刷など、多様な“ものづくり”技法で開発を進めた日本の印刷形態の姿を記す。
(用紙製作に関するものづくり博物館)
・紙の博物館 (https://papermuseum.jp/ja/)
東京都北区王子 1-1-3 Tel. 03-3916-2320
→ 日本の洋紙発祥の地東京・王子に開設された「紙」に関する世界有数の紙専門の博物館。紙の製造工程、種類や用途、紙の歴史、紙の工芸品、歴史的資料や生活用品などを展示
・小津史料館 (https://www.ozuwashi.net/archives.html)
東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル Tel.03-3662-1184
→ 江戸時代から続く日本橋の和紙の老舗小津の様々な和紙製品と経営に関わる古文書類を所蔵。
・越前和紙の里 紙の文化博物館 (https://www.echizenwashi.jp/facility/museum/)
福井県越前市新在家町11-12 Tel.0778-42-0016
→ 越前和紙の歴史や技法、産地ならではの和紙作品を多数展示。越前和紙の長い歴史を物語る古紙、道具なども展示
・美濃和紙の里会館 (https://www.city.mino.gifu.jp/minogami/)
岐阜県美濃市蕨生1851-3 Tel.0575-34-8111
・いの町紙の博物館 (https://kamihaku.com/)
高知県吾川郡いの町幸町110-1 Tel.088-893-0886
・紙のさと資料館(西ノ内紙) (http://www.kaminosato.com/)
茨城県常陸大宮市舟生90 Tel.0295-57-2252
・烏山和紙会館〔和紙〕 (https://www.fukudawashi.co.jp/pages/42/)
栃木県那須烏山市中央2-6-8 Tel.0287-82-2100
・八女手すき和紙資料館 (https://yamedentoukougeikan.jimdo.com/
福岡県八女市本町2-123-2 Tel. 0943-22-3131
・山根和紙資料館(大因州製糸協業組合)(https://www.daiinshu.co.jp/yamane_library.html)
・紙のさと 和紙資料館 (https://ibanavi.net/shop/7022/)
茨城県常陸大宮市舟生90 Tel. 0295-57-2252
・石州和紙会館 (https://www.all-iwami.com/gourmet/detail_1227.html)
島根県浜田市三隅町古市場589 Tel. 0855-32-4170
・宏部栄四郎記念館 (https://izumomingeishi.com/abeeishirou/) ほか
島根県松江市八雲町東岩坂1754 Tel.0852-54-1745
.
(印刷事業に関するものづくり博物館)
・印刷博物館(トッパン) (https://www.printing-museum.org/)
東京都文京区水道1丁目3番3号 TOPPAN小石川本社ビル Tel.03-5840-2300
→ 印刷をテーマとしたさまざまな展示を行う印刷文化資料館。古今東西の書物や活字、機械を中心とするトッパン所蔵資料の展示に加え、古来印刷が築いた歴史や文化、技術を体系的に文明史的なスケールで解説している。アナログからデジタルと日進月歩で進化を遂げる印刷の技術的展開も伝えている。
・市谷の杜 本と活字館(DNP) (https://ichigaya-letterpress.jp/)
東京都新宿区市谷加賀町1-1-1 Tel.03-6386-0555
→ 活版印刷を中心としたDNPの歴史的資産・「モノづくり工房」として、文字のデザイン、活字の鋳造から、印刷、製本までのプロセスを展示、印刷機が稼働する様子や活版職人が作業する姿も動態展示の形で公開。
・印刷歴史館(NISSHA財団) (https://www.nissha-foundation.org/history_museum/)
京都市中京区壬生花井町3 Tel.075-823-5318
→ 楔形文字粘土板、グーテンベルク印刷機(レプリカ)、の「42行聖書」、中国宗時代の木活字、字母と鉛活字、石版印刷機、ハイデルベルグ活版印刷機、「解体新書」など印刷技術上貴重な史料を所蔵展示。
・ミズノプリンティング・ミユージアム (https://www.mizunopritech.co.jp/mpm/)
東京都中央区入船2丁目9番2号 Tel.03-3551-7595
→ 「百万塔陀羅尼経」から現在に至るまでの 印刷文化史上貴重とされる印刷物や印刷機を収蔵・展示。
・アジア活版資料館(亜細亜印刷) (https://www.asia-p.co.jp/museum)
長野県長野市大字三輪荒屋1154番地 Tel.026-243-4859
・活版ミニ博物館(中西印刷) (https://the.nacos.com/nakanishi/museum.php)
京都府京都市上京区下立売小川東入る西大路町146 Tel.075-441-3155
・活字資料館(モトヤ:印刷機材) (https://www.motoya.co.jp/business/katsuji.html)
大阪府大阪市北区紅梅町2-8 Tel.06-6358-9131
・謄写技術資料館(大東化工) (https://www.daito-chemical.com/museum.html)
岐阜県岐阜市折立364-1(大東化工(株)本社内) Tel.058-239-1333
→ 明治時代に発明された日本独自の謄写版印刷、和文タイプ謄写印刷の歴史史料を展示。
・ガリ版伝承館 (滋賀) (https://www.city.higashiomi.shiga.jp/0000000117.html)
東近江市蒲生岡本町663番地 Tel.050-5802-2530
→ 明治時代に日本で発明された普及した印刷方式、鉄筆と鉄板やすり、ろう原紙を使って簡易印刷の歴史を紹介
・印章歴史館 (愛知) (https://dainihon-insho.co.jp/history/)
愛知県名古屋市中区松原3丁目16−11 Tel.052-332-5621
→ 古代シュメールの「円筒印章」からはじまる世界、日本の印章(はんこ)の歴史を紹介
・お札と切手の博物館(国立印刷局) (https://www.npb.go.jp/ja/museum/index.html)
東京都北区王子1-6-1 Tel.03-5390-5194
→ 国立印刷局の140年の歴史と印刷された全ての紙幣と切手の実物展示を行う。偽造防止の印刷技術の進化も紹介。日本のものづくりと先端精密印刷技術の粋がみられる。